2023(令和5)年度版<本学園の教育理念・教育方針・スクールポリシーについて>
【建学の精神】
義務教育段階の学校教育において、何らかの理由で普通教育の機会を十分に得られなかった子どもたち
に、個に応じた配慮のもとに少人数での後期中等教育の学びの場を提供し、個々の能力を伸ばし可能性を
拡げ、一人ひとりの希望する進路を実現する学舎を創る。
【教育目標】
生徒が本学園を卒業後、幸せな人生を送れるように、自己を受容し、他者の長所を認め、相互に尊重・
信頼し、協力できる共同体感覚をもった自立した人間を育てること。
【学園の使命】(ミッション)
子ども一人ひとりの個性を尊重し、その子のもつ資質・能力を伸ばし、将来、社会人として自立し、他
の人と良好な関係を保ちつつ、社会に貢献する人材を育成し、平和で安全な社会を築くことに資すること
が本学園の使命である。
【学園の将来像】(ビジョン)
子どものもつ資質・能力を、解決志向教育及びマルチレベルアプローチにより引き出し、その可能性を
拡げ、子ども一人ひとりの進路希望を叶えることができる「少人数教育」による高等専修学校の先進校と
なり、日本における後期中等教育をリードする。
【5つの約束】(バリュー)
一、星北高等学園は、すべての人や物を大切にし、安心安全を保障します。
一、星北高等学園は、基礎基本を大切に、確かな学びをサポートします。
一、星北高等学園は、一人一人の夢を育み、進路実現を全力で支援します。
一、星北高等学園は、どんな悩みや相談も一緒に解決に向けて取り組みます。
一、星北高等学園は、誰も排除しない「みんなの学校」をつくります。
【めざす教職員像】
1 生徒の良さに注目し、生徒の可能性を信じて、夢の実現を支える教職員
2 生徒理解に努め、個に応じた配慮をしながら、生徒同士の学びや活動を支える教職員
3 教職員としての矜持を持ち、組織の一員として同僚と協力しながら責任を果たせる教職員
4 常に師弟同行、率先垂範の精神で自らが「ウェルビーイングな考え方」を実践する教職員
5 本学園の教育理念を理解し、自らの人間力・教育力を高めるため、常に研鑽・研修に励む教職員
【スクールポリシー】
Ⅰ グラデュエーションポリシー(卒業までに育成を目指す資質・能力に関する方針)
1 めざす人間像
⑴ 自己を受容できる人間
⑵ 仲間を大切にし、信頼し、協力できる人間
⑶ 幸せな人生を自ら切り拓いていける人間
2 育成をめざす資質・能力
⑴ 基本的生活習慣の確立と他者とのコミュニケーション能力
⑵ 自己と他者を信頼し、良好な人間関係、共同体感覚をもって協力しあえる能力
⑶ 自らの夢や目標をみつけ、「ウェルビーイングな考え方」*をもって自立に向かう姿勢・能力
注*:「ウェルビーイングな考え方」は、慶應義塾大学前野隆司教授の提唱による、人間の幸せには
『ありのまま』『ありがとう』『なんとかなる』『やってみよう』の4つの因子が欠かせないという考え方。
Ⅱ カリキュラムポリシー(教育課程の編成及び実施に関する方針)
1 全日制カリキュラムとし高卒資格単位修得のために通信制高校と技能連携した教育課程を編成する
2 少人数学級とし、授業を通して生徒一人一人が主体的かつ協同的に学習に参加できるよう支援する
3 視聴覚並びにICT機器を活用し、学習意欲の向上と各科目の基礎的知識・理解及び思考・判断・
表現能力を身につけられる授業を展開する
4 生徒自ら参画できる学校行事を通して、協働する喜びと他者への信頼感、自己効力感の醸成を図る
5 技能連携科目(商業)、学校設定科目「キャリアデザイン」、総合学習、HR、朝学習等における
職業教育並びに「人間としての生き方在り方」に関する学習を通じて、将来の進路・自己実現に資する
6 インクルーシヴ教育を基本とし、発達特性を有した生徒に対しては可能な限り合理的配慮を行う。
7 「解決志向教育」と「マルチレベルアプローチ」の実践
⑴ 基本的な考え方・・「解決志向教育」(心理療法「解決志向アプローチ」の理論と技法を踏まえた教育)
「解決志向教育」は、個々の生徒が持っているリソース(資源:能力、強さ、可能性等)や、既に
起きている例外(上手くいっていること、できていること)に注目し、生徒や保護者と解決志向の
対話を通して、教育に関わる様々な課題を「解決」に焦点をあて、生徒の指導・支援に取り組む教育
⑵ 具体的な方法・・「マルチレベルアプローチ」(包括的生徒指導プログラム)**
①<社会性と情動の学習(SEL:Social and Emotional Learning)>
自己理解と他者との関わり方を基礎に、対人関係スキル、態度、価値観を育成
「感情の理解」「感情のコントロール」「社会的スキルと感情の表現」「問題解決」を学習
②<ポジティブな行動への介入と支援(PBIS:Positive Behavioral Interventions and Supports)>
価値ある望ましい行動の育成
生徒に「どうあってほしいか」「どういう行動をとるべきか」を具体的なポジティブな行動とし
て明確に示し、その行動をとるために必要なスキルを生徒が身につけられるようにする取り組み
③<ピア・サポート>
人間関係を豊かにする学習と援助活動によりお互いを思いやり支え合う態度の育成
仲間同士で互いに支え合う活動。生徒相互の人間関係を豊かにするための場を設定し、そこで得た知識
やスキル(技術)をもとに、仲間を思いやり支える実践活動
④<協同学習>
学習活動において、思考・感情・交流を伴う良質なコミュニケーション能力を育成
生徒が、学習内容が分からない状態から分かるようになる過程で、分からない状態に対する苦しさや、
分からないことを表明したり相談したりするコミュニケーションを通じ、それぞれの目標を持って助け
合いながら学びあう学習
注**:マルチレベルアプローチ(包括的生徒指導プログラム)は、広島大学栗原慎二教授等により開発された教育
相談を中心に位置付けた3層モデルの日本版包括的生徒指導アプローチである。3層は自己指導能力の育成を
めざす「一次的生徒指導」、相互互助性の育成をめざす「二次的生徒指導」、レジリエンス(回復力・乗り越
える力)の回復をめざす「三次的生徒指導」のことをいう。
Ⅲ アドミッションポリシー(入学者の受入に関する方針)
義務教育または高校段階において、不登校等何らかの理由で普通教育の機会を十分に得られなかった子どもたちを含め、本学園が毎日通学し、授業に出席する全日制の学校であることを理解し、良き人間関係のもと、夢や希望をもって学校生活に取り組もうと考えている生徒で、入学後は次の 《星北高等学園 生徒 五つの誓い》 を守ろうと努力する生徒を受入れることとする
《星北高等学園 生徒 五つの誓い》
一、 健康管理に留意し、毎日登校に努めます
一、 授業や行事に参加し、他の生徒とともに学校生活に取り組みます
一、 夢や目標を明確にし、その実現をめざします
一、 悩みは一人で抱え込まず、信頼できる仲間や大人に相談します
一、 お互いの意見や考え方を尊重し、皆が明るく楽しい学校づくりに協力します