愛語よく廻天の力あることを学すべきなり

8月29日(水) 今日は午前中、学校の外回りの掃除をしながら考えました。それは通信制高校に対して、本校のような小規模の全日制高校の強みは何かということについてです。

 

 県内には多くの通信制の高校があります。しかもある高校は定員が500名とか。少子化が進む中、こうした通信制高校のニーズは高まっているといいます。自分のペースでほとんど自宅にいながら学び、高等学校の卒業資格が取れるシステムは現代の多様化した生徒たちのニーズに合う一つの要因でしょう。また、中学時代にも登校がままならなかった生徒や障害等で学力に不安がある生徒にとっても、その自由さが魅力に感じるかもしれません。

 

 一方、全日制のほうが優れている点として、HRや同じ学級での同級生との学び合い、休み時間や学校行事、或いは部活動など人間関係を学ぶ機会が格段に多いことが挙げられます。そして、何と言っても、生身の先生が日常的に教科を指導してくれることが挙げられるでしょうか。

 最近では、大きな通信制高校では「全日型」といって、平日に通信制の科目を先生方が教室で授業するというシステムを採っているところもあるようです。

 

 本校でも普通教科については、星槎国際高校という通信制の教材を使用し、商業に関する専門教科についても、あくまで全日制課程で先生方が授業をしています。

 しかし、本校の一番の特長で一番の「売り」は、少人数指導であり、生徒一人ひとりに丁寧に指導・支援ができることです。生徒たちは、先生方との距離が近く、自分たちをよく理解し、一緒に遊んでくれたり親身になって相談に乗ってくれると、安心した表情で言ってくれています。

 

 これが可能になっているのは、本校の先生方に温かい眼差(まなざ)しと「愛語」があるからだと思います。「愛語」というのは、相手を思ってかける優しい、時には厳しい言葉のことをいいます。

 道元の開いた曹洞宗の『修証義』にも出てくる言葉です。その中に「愛語よく廻天の力あることを学すべきなり」という一節があります。「愛語には天の道(運命)を変える力がある」という意味です。

 この「温かい眼差し」(冷たい目線ではありません)と「愛語」がある限り、その学校の教育はどこにも負けない素晴らしいものになるに違いありません。本校はそういう意味で日本一を目指しております。がんばりましょう、先生方!!